10cm連装高角砲のビジュアル編集

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<h2 id="n54aafeb">史実情報</h2>1932年2月、帝国海軍は、初の対空砲となる「四〇口径八九式十二糎七高角砲」、通称「<a href="12.7cm連装高角砲">12.7cm連装高角砲</a>」の開発に成功。 これを受け、新たに次期高角砲として「長砲身砲」を計画し、1933年から試作砲によるデータ収集をはじめる。 1935年より本砲の設計を始め、そして1938年に正式採用された。 帝国海軍が今までのノウハウを注ぎ込んで完成させた「六五口径九八式一〇糎高角砲」、通称「長10cm砲」。 これこそが、「<a href="10cm連装高角砲">10cm連装高角砲</a>」なのである。<div class="plugin" contenteditable="false" style="cursor:default" _filename="10cm Twin High-angle gun.jpg" _alt="" _width="" _height="" _size="%" _align="" _wrap="0" _around="0" _nolink="1" _noicon="0" _noimg="0" _zoom="0">#ref(10cm Twin High-angle gun.jpg,nolink)</div>本砲は、先に完成した「<a href="12.7cm連装高角砲">12.7cm連装高角砲</a>」の設計を生かし、装填手順、装填方法とも「<a href="12.7cm連装高角砲">12.7cm連装高角砲</a>」と同じになっている。 しかし装填機構は半自動装填機構になり、従来の高角砲よりも高速で砲弾を撃ち出すことを可能にした。 今まで使用し続けてきた「<a href="12.7cm連装高角砲">12.7cm連装高角砲</a>」の発射速度は毎分15発、一方「<a href="10cm連装高角砲">10cm連装高角砲</a>」は設計上毎分19発を放つことが出来るように造られていた。 しかし、駆逐艦「秋月」の乗組員によれば、本砲は毎分15発を目標に練習をしていたが、それすらも難しかったと証言されている。本砲の口径は「12.7cm」よりも一回り小さい「10cm」としている。そうすると砲弾の威力はおよそ半分となるのだが、なぜ威力を減らしたのが採用されたのか。 これは、「高角砲が航空機を打ち落とす」ための砲であるということがカギになっている。 前作「<a href="12.7cm連装高角砲">12.7cm連装高角砲</a>」と比べて砲弾重量は半分になったが、被害半径で比較すると「<a href="12.7cm連装高角砲">12.7cm連装高角砲</a>」と大差がない、とされ採用されたのだ。 また、長時間発砲でも発射速度が低下しないよう弾薬重量を抑えたのではないか、とも言われている。 そして本砲の最大の特徴は、65口径という長砲身を採用したことである。これにより「<a href="12.7cm連装高角砲">12.7cm連装高角砲</a>」に対して最大射程、最大射高ともおよそ1.4倍となっている。 しかし、これによる欠点もあった。「砲身寿命の低下」である。 長砲身の砲として設計された本砲には、当然弾薬を打ち出す装薬の量も増える。これに爆弾装置の方がついていけず、結果的に砲身寿命の低下を引き起こしているのだ。 前作「<a href="12.7cm連装高角砲">12.7cm連装高角砲</a>」は1000発まで撃つことが出来たが、この砲は350発が限界で、砲身を交換しなければならなかった。 約1/3にまで減少しているが、これを見越して本砲は砲身の内筒を簡単に交換できるようにしていた。だが、本砲はこのように野心的な設計をしていたために性能は良いものの量産が難しく、さらに大戦直前に採用されたこともあり、既に就役した艦艇には時間が無く搭載できなかった。 この砲を標準で搭載していたのは大戦中に建造された「秋月型駆逐艦」と軽巡「大淀」、正規空母「<a href="大鳳">大鳳</a>」のみである。 艦これに登場する艦では「<a href="雪風">雪風</a>」が台湾譲渡後に、機関不調で解体された秋月型から撤去したこの砲を装備していた（後に砲弾がなくなり、アメリカ製の砲に切り替わったが）。 戦艦「<a href="大和">大和</a>」の高角砲は「<a href="12.7cm連装高角砲">12.7cm連装高角砲</a>」だが、強度に問題があったため本砲と交換してほしいと再三に渡り要望があったといわれている。 これは戦局の悪化により実現することなく終わってしまったが、もし換装されていれば「<a href="大和">大和</a>」の未来は僅かに変わっていたかもしれない。 また、この砲は完全に対空専用としか考えられておらず、「<a href="12.7cm連装高角砲">12.7cm連装高角砲</a>」のように両用砲としては期待されていないため、汎用性に欠けているともいえる。 （とは言え対艦砲としての能力がないわけではなく、第三次ソロモン海戦では駆逐艦照月が本砲にて米駆逐艦カッシングを撃破している。）量産が難しく、実戦では砲身寿命が極端に短い為に20分しか戦えない「<a href="10cm連装高角砲">10cm連装高角砲</a>」と比べ、細部の問題こそあれど1時間以上安定した性能を発揮できる「<a href="12.7cm連装高角砲">12.7cm連装高角砲</a>」。 総合的に比較すると、どちらかといえば「<a href="12.7cm連装高角砲">12.7cm連装高角砲</a>」の方が、兼ね優秀な砲と言えるのではないだろうか。

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|BGCOLOR(#e5d9c6):#ref(ANo003.png,,,,,,,nolink,,,,10cm連装高角砲)|>|>|>|>|種類：[[小口径主砲>種類別一覧#pc6eabc6]]|
|~|>|>|>|>||
|~|>|>|>|>|''スペック''|
|~|>|>|火力：+2|>|対空：+7|
|~|>|>|射程：短|>|　　　　|
|~|>|>|　　　　|>|　　　　|
|~|>|>|>|>||
|~|>|>|>|>|''装備可能艦種''|
|~|BGCOLOR(#fbffd5):駆逐|BGCOLOR(#fbffd5):軽巡|BGCOLOR(#fbffd5):雷巡|重巡|航巡|
|~|BGCOLOR(#fbffd5):水母|軽母|空母|装母|揚陸|
|~|高速戦艦|戦艦|航戦|潜水|潜母|

#contents

*ゲーム内情報 [#v2f4a0a5]
図鑑紹介
>防空型駆逐艦の主砲です。
>画期的な長砲身半自動装填砲を動力砲塔に備えた「長10cm」と呼ばれた新型の防空用高角砲で、「秋月」型駆逐艦に採用されました。
>複雑な構造のため量産には不向きでしたが、敵機の跳梁を抑える艦隊防空の切り札の一つです。

*史実情報 [#n54aafeb]
1932年2月、帝国海軍は、初の対空砲となる「四〇口径八九式十二糎七高角砲」、通称「[[12.7cm連装高角砲]]」の開発に成功。
これを受け、新たに次期高角砲として「長砲身砲」を計画し、1933年から試作砲によるデータ収集をはじめる。
1935年より本砲の設計を始め、そして1938年に正式採用された。
帝国海軍が今までのノウハウを注ぎ込んで完成させた「六五口径九八式一〇糎高角砲」、通称「長10cm砲」。
これこそが、「[[10cm連装高角砲]]」なのである。

#ref(10cm Twin High-angle gun.jpg,nolink)

本砲は、先に完成した「[[12.7cm連装高角砲]]」の設計を生かし、装填手順、装填方法とも「[[12.7cm連装高角砲]]」と同じになっている。
しかし装填機構は''半自動装填機構''になり、従来の高角砲よりも高速で砲弾を撃ち出すことを可能にした。
今まで使用し続けてきた「[[12.7cm連装高角砲]]」の発射速度は毎分15発、一方「[[10cm連装高角砲]]」は''設計上''毎分19発を放つことが出来るように造られていた。
しかし、駆逐艦「秋月」の乗組員によれば、本砲は''毎分15発を目標に練習をしていたが、それすらも難しかった''と証言されている。

本砲の口径は「12.7cm」よりも一回り小さい「10cm」としている。そうすると砲弾の威力はおよそ半分となるのだが、なぜ威力を減らしたのが採用されたのか。
これは、''「高角砲が航空機を打ち落とす」''ための砲であるということがカギになっている。
前作「[[12.7cm連装高角砲]]」と比べて砲弾重量は半分になったが、被害半径で比較すると「[[12.7cm連装高角砲]]」と大差がない、とされ採用されたのだ。
また、長時間発砲でも発射速度が低下しないよう弾薬重量を抑えたのではないか、とも言われている。
そして本砲の最大の特徴は、65口径という長砲身を採用したことである。これにより「[[12.7cm連装高角砲]]」に対して''最大射程、最大射高ともおよそ1.4倍''となっている。
しかし、これによる欠点もあった。「砲身寿命の低下」である。
長砲身の砲として設計された本砲には、当然弾薬を打ち出す装薬の量も増える。これに爆弾装置の方がついていけず、結果的に砲身寿命の低下を引き起こしているのだ。
前作「[[12.7cm連装高角砲]]」は1000発まで撃つことが出来たが、この砲は350発が限界で、砲身を交換しなければならなかった。
約1/3にまで減少しているが、これを見越して本砲は砲身の内筒を簡単に交換できるようにしていた。

だが、本砲はこのように野心的な設計をしていたために性能は良いものの量産が難しく、さらに大戦直前に採用されたこともあり、既に就役した艦艇には時間が無く搭載できなかった。
この砲を標準で搭載していたのは大戦中に建造された「秋月型駆逐艦」と軽巡「大淀」、正規空母「[[大鳳]]」のみである。
艦これに登場する艦では「[[雪風]]」が台湾譲渡後に、機関不調で解体された秋月型から撤去したこの砲を装備していた（後に砲弾がなくなり、アメリカ製の砲に切り替わったが）。
戦艦「[[大和]]」の高角砲は「[[12.7cm連装高角砲]]」だが、強度に問題があったため本砲と交換してほしいと再三に渡り要望があったといわれている。
これは戦局の悪化により実現することなく終わってしまったが、もし換装されていれば「[[大和]]」の未来は僅かに変わっていたかもしれない。
また、この砲は''完全に対空専用''としか考えられておらず、「[[12.7cm連装高角砲]]」のように両用砲としては期待されていないため、汎用性に欠けているともいえる。
（とは言え対艦砲としての能力がないわけではなく、第三次ソロモン海戦では駆逐艦照月が本砲にて米駆逐艦カッシングを撃破している。）

量産が難しく、実戦では砲身寿命が極端に短い為に20分しか戦えない「[[10cm連装高角砲]]」と比べ、細部の問題こそあれど1時間以上安定した性能を発揮できる「[[12.7cm連装高角砲]]」。
総合的に比較すると、どちらかといえば「[[12.7cm連装高角砲]]」の方が、兼ね優秀な砲と言えるのではないだろうか。
**形式 [#x58b76a3]
|>|>|連装砲架|
|型番|防盾|備考･搭載艦|
|A型|あり(?)|動力は15kWモーターで、空母「大鳳」に搭載された。防盾はついてあったようだが正確な資料はない|
|A型改1|波よけ防盾|巡洋艦用に設計された。軽巡「大淀」に搭載|
|A型改2|煤煙よけ防盾|航空母艦用に再設計された。空母「大鳳」に搭載されたようだが資料なし|
|A型改3|爆風よけ防盾|戦艦用に設計された。動力は40馬力水力発動機で、戦艦「信濃」に搭載が予定されたが、空母に改装される予定となり搭載中止|
|>|>|連装砲塔|
|A型|不明|動力は20kWモーターで、秋月型駆逐艦に搭載|

*コメント [#s3f5d859]
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